イスラムとルーツ
ウルギーのホテルで羽集めをしていると、朝・昼・夕と部屋の前でイスラム教徒?が毎日同じ時間にコーランを朗々と読み上げる。始まると30分は部屋から出れない。お祈りが終わるのを待ってドアを開けて挨拶し、マンモスのペンダントを贈ると喜んでいた。
翌日、彼ら三人が来て、「貴方は何処から来たのか宗教は何か?」と聞かれる。「日本国・仏教」と伝える。ルーツは何処ですかと聞かれたので、日本?モンゴルと迷ったが生まれた時お尻が青かったので「モンゴル」と答えた。マンモスのペンダントのお返しにと長老と見える髭の方がイスラムの数珠を私にくれた。
部屋に招き入れてお茶を出し旅行の目的を聞くと「スーダンからルーツを訪ねてアルタイに来た先祖にお祈りをしている」と言う、謎が解けた。ロシアサハ共和国でペーチャからルーツを聞かれ「モンゴル」と答えるとペーチャも「私もモンゴルです」と言われたことを思い出した。
モンゴル国に最初に大林さんとウランバートルでサツラルド社長に会った時、私は先祖はモンゴルと答え「この地で私が亡くなったら何処でも埋葬してください。」とお願いしたが返事がなかった。
後に息子の仁郎がモンゴル大学に留学した時、サツラルドさんがお父さんから初対面で「モンゴルの地で亡くなったらモンゴル国に埋めてください」と言われ大変驚いたと仁郎から伝えられた。
世界は国が違うと突発的に戦いに進む場面が有ります。日本でも元横綱高見山関がコマーシャルで「戸締り用心」拍子木を打った後「人類皆兄弟」と夜回りをしていたが、皆兄弟なら戸締りも夜回りも必要ないと思っていたが、兄弟親子でも悪いのが居る、世の中が見えていたのかもしれない。
長老からもらった黄色いガラス玉の数珠は孫の舞ちゃんにプレゼントした。